大切なこと
2017.11.29
住宅を設計する上で、一番大切なことは、何でしょうか。
建築はとても複雑なものなので、この問いに答えるのは、もちろん、そう簡単ではありません。
しかしそれを承知の上で、あえて答えるとするならば、どうでしょうか。
多くの人々にとって、理想の住宅を持つことが「あこがれ」であり、「目標」でもあると思います。一方で、住宅を建てることは、とてもお金がかかり、大変なことなので、一般の方々にとっても、大きな決断と心構えが必要となってきます。
広いリビングや緑あふれる庭、明るい部屋や眺めの良いテラス、使い勝手のいいおしゃれなシステム・キッチンや作り付けの大きな本棚など、家を考え始めることは確かに楽しいものです。それはまるで、旅行に行く前にプランを立てるときのように、関わる人たちをわくわく、ドキドキさせてくれます。
そうしたことも頭に入れた上で、では、住宅の設計で一番大切なことは、何でしょうか。
私の考えではそれは、「そこに住まう人が楽しく、日々、心豊かに生活していくこと」だと思っています。
そのためのアイデアと技術を積み重ね、それを豊かな空間へと具現化させることだと思っています。
人は、何のために、新しい家をたてるのでしょうか。この問いかけに簡単に答えるとすれば、「より幸せになるため」と答えても、差し支えはないでしょう。
でも、それぞれの「幸せ」の様態は、とても複雑なものなので、住宅の設計がそのすべてに答えることは、恐らくできません。
私たちがそこでできるのは、その「幸せ」の一つの次元に、空間という形で応えることです。
空間提案による幸せ実現の為お客様のご要望やヒアリングをしっかり行い、どのようなご提案が良いか熟慮しこれからも設計に携わっていきたいと思います。
設計担当 石井